いよいよドキドキのリハーサル一日目です。
札幌から沓野さん、アメリカから贄川さんが関西に集まり初めての3人での音出しです。 今回、ヴァイオリ、ピアノ、マリンバという3つの楽器で室内楽コンサートなので時々「トリオですか?」などと尋ねられますが、実はこの3つの楽器の為のに書かれた曲というのはほとんどないのです。 私、ヴァイオリンの佐藤は、2008年からデュオ「OTO」としてピアノの贄川二葉さんとは一緒に演奏しています。マリンバの沓野勢津子さんとも2009年頃から、沓野さんの先生であるナンシー・ゼルツマン氏の「マリモリン」の為に書かれたマリンバとヴァイオリンのデュオのレパートリーを主にアメリカで演奏していました。 が、この3人全員で音を出すというのは、今回新曲を委託したサイフリードさんの「トリオ」(7月4日に世界初演!)で初めて実現します。 さて、ここで少しだけ、この初演前のサイフリードの「トリオ」についてネタバレ情報 新曲といえば「現代曲」という分野に属し、ちょっとわかりにくい、聴きづらいというイメージを持っていられる方も多いかと思いますが、今回のこの「トリオ」は初めて聴いても皆さま絶対楽しんでいただけると思います! いわゆる、聴きづらいと感じてしまう「現代曲」の多くは、それまでのクラシック音楽やポップス音楽にはある、ハ長調とかイ短調などの「調性」というものが存在しない(もしくは存在感が非常に薄い)「無調」の音楽のものが多いのですが、このトリオは常にはっきりとした調性が聞こえるので、1度聴いただけでも感じの分かる聴きやすい曲となっています。 でももちろん、新しい曲ならではのフレッシュな部分も満載です。とくに独特のリズムはとても新鮮です。一般的に3拍子、とか4拍子など多い、一小節に何拍あるかという事を示す「拍子」。この「トリオ」の基本的な拍子は「7/16+8/16」という拍子。これは1小節に16分音符が7個と8個ある(つまり合計15個)という意味です。その15個の16分音符を4つに分けると、4+3+4+4という形になっています。これは弾くのもスリル満点。笑 その上、この曲は今回のコンサートぴったりの「アメリカ」感たっぷりの曲です。上の「7/16+8/16」拍子のセクションをくぐり抜けると、「4/4]拍子のジャズの要素が散りばめられていてすぐにでも踊りだせそうなノリノリなセクションが待っています。 20世紀や21世紀の音楽が好きな人はもちろん、ちょっと苦手だな〜と思っている方もこの曲はきっと気に入っていただけると思います。本当に面白い曲なので世界初演お聴き逃しなく!
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